中央電気デジカタ
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調光器付電源装置試作品による検証実験状況調光ボリューム試作LEDユニットを上部に取り付けた状態LED電源装置高出力形26WLEDモジュールLEDユニット■質の高い照明環境を つくるために既存灯具の光源は、2光色発光形HIDランプ(水銀ランプ400Wと高圧ナトリウムランプ220W)で、近年は年間を通して高圧ナトリウムランプが点灯され、下方向以外にも上方や横方向に光が照射されていたため、眩しさが目立つとともに照明効率も悪くなっていました。LED照明の特長を生かし配光を下方向にすることで、眩しさを抑えながら効率良く路面を照らし低ワット化を実現。必要な明るさの確保と消費電力・CO2排出量の削減を両立させました。光色については、現地にて3000K・3500K・4000Kのそれぞれの色温度※1のLEDを照明器具に入れ込んで点灯・比較実験を行い、皇居外苑の雰囲気、周囲環境に調和する3000K(電球色)を選択。演色性の大幅な改善により、芝生や樹木などの色が自然に見えるようになり、安心感と落ち着きのある照明環境となりました。また、調光機能を備えているので、使用状態や社会情勢に応じて適切な明るさに調整できます。比較的都市公園的な利用の多い内堀通り東側は、安全・安心の明るさを確保するため、既存街路灯のLED化とともに、一部街路灯の移設や新設を行うなど配灯計画の見直しも実施しました。■性能にこだわり、 モジュールの組み合わせで 最適な配光を実現する既設灯具という限られたスペースの中にLEDユニットを入れ込むことは決して容易ではなく、ガラス面に影が出ないよう何度も試作品による実験・検証を繰り返しました。そして、ガラス面全体を均一に照らし、光の表情が自然な器具の見え方にこだわりを持ってユニットの配光や角度、位置など詳細に仕様を決定していきました。LEDの使用周囲温度は一般的には35℃ですが、器具内に入れ込むことから60℃まで耐えられる仕様とし、器具内蔵のための新光源としてノイズや高調波など様々な角度から安全性を確認し、PSE(電気用品安全法)も取得、ハイスペック化を実現しています。※1 色温度:光源の光色を数値で表したもの。赤みがかった光ほど色温度の数値が低く、青みがかった光ほど高い数値で表される防雨・高出力26W LEDモジュール6個を灯具上部に組込み、下方向配光とした皇居前広場の街路灯皇居前広場 『灯具をそのまま生かし光源をLED化』26W LEDモジュールは灯数を変えて他の街路灯にも使用可能。写真の灯具は3灯内蔵器具皇居外苑のあかり 9

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